ロルフメソッド(ストラクチュラルインテグレーション)は,全身の筋膜をはじめとする結合組織に働きかけることによって,慢性化・習慣化して自分では抜け出ることができなくなったパターンや癖から身体を解き放ち,「重力と調和したからだ」をゴールに据えたボディワークです.
筋膜は姿勢をかたちづくり,動きのコントロールに非常に重要な役割を果たしていますが,日常の肉体的・精神的なストレスや同じ作業の反復,けが,老化の影響などにより弾力性を失い,より短く,硬く,高密度に,あるいはねじれる可能性があります.硬く緊張した筋膜は,本来の正しい位置から筋や骨を引っ張ることで姿勢を崩し,痛みや不快感,疲労を引き起こします.
このような問題に対しプラクティショナー(施術者)は手や肘で適切な圧力を用いて,順序立てた方法により,全身の筋膜全体に本来の長さや拡がりを与え,全身を中心軸のまわりでまとめあげていきます.硬く,短く,ねじれていた筋膜が解放されることによって,身体は重力の中で構造的に最善のポジションへ戻ることができるのです.